UAEビザ・居住権ガイド

ドバイの不動産はビザがなくても買えます。そのうえで、買った物件を根拠に2年・5年・10年の居住ビザを申請できるのがUAEの特徴です。どの物件ならどのビザの対象になるのか、費用と手順、家族の帯同、よくある誤解までを1ページにまとめました。

最終確認 2026年9月21日|2026年2月(ゴールデンビザ)・2026年4月(2年投資家ビザ)の制度改定を反映。ビザは審査があり、要件・手数料は予告なく変わります。申請前に必ず最新の公式案内をご確認ください。

① 不動産で取れるビザは3種類

ちがいは「いくらの物件か」「完成しているか」「何年住めるか」の3点です。

オフプランでも申請可10年・更新可

🏅 ゴールデンビザ

200万AED〜約8,800万円〜(複数物件の合算可)

2026年2月の改定で「50%支払い済み」の要件が撤廃。オフプランは頭金+Oqood(仮登記)の段階から、ローン購入は銀行の同意書で申請できます。6か月を超えて国外にいても失効しないため、日本に住みながら持つビザとして最も使いやすい選択肢です。

2年・更新可

🏠 不動産投資家ビザ

ドバイは下限なし単独名義・完成物件(2026年4月に旧75万AEDの下限を撤廃)

完成してタイトルディードが出た物件を単独名義で持っていれば、金額を問わず申請対象に。共有名義は各自の持分40万AED以上(夫婦は合算可)。オフプランは完成するまで対象外です。アブダビなど他の首長国は75万AEDが目安です。

5年・更新可

🌴 リタイアメントビザ

55歳〜・100万AED〜完成物件(ローン付きは100万AED以上を支払い済み)

55歳以上の方向け。100万AED以上の不動産のほか、100万AED以上の預金、または月2万AED以上の収入でも申請できます。オフプランは対象外。国外滞在は通常の180日ルールが適用されます。

まず押さえる1点:不動産の購入そのものにビザは要りません。日本に住んだまま、パスポートだけで購入・登記できます。ビザは「買ったあとで、必要なら申請するもの」です。

② 3つのビザを項目別に比べる

項目ゴールデンビザ(10年)不動産投資家ビザ(2年)リタイアメントビザ(5年)
物件の条件DLD評価額の合計が200万AED以上(1件でも複数でも可。合算は同じ首長国内の物件どうしドバイ:単独名義なら金額の下限なし/共有名義は各自40万AED以上100万AED以上(または預金100万AED/月収2万AED)・55歳以上
オフプラン○ 頭金+Oqood登記の段階から× 完成・タイトルディード発行後× 完成物件のみ
ローン付き物件○ 銀行の同意書(所定書式)○ 銀行のレター等が必要○ 100万AED以上を支払い済みなら可
家族の帯同配偶者・子ども(未婚の娘は年齢制限なし)、条件付きで両親も。家族以外(ドライバー・メイド等)のビザも出せるのはゴールデンビザだけ配偶者・子ども配偶者・子ども
国外滞在6か月を超えて国外にいても有効連続180日を超えて国外にいると失効(180日ルール)180日ルールが適用
スポンサー・就労スポンサー不要。就労・法人設立も可能スポンサー不要。就労には別途の許可が必要な場合ありスポンサー不要
費用の目安(本人)実費で約8,000〜10,000AED(政府費用・健康診断・エミレーツID・最低限の医療保険を含む。年齢で保険料が変動)AED 10,212.50(DLDの案内額)約7,000AED
処理期間の目安ビザだけなら最短1週間。銀行口座の開設まで含めて2〜3週間7〜10営業日10〜15営業日
共通の条件対象の不動産を所有し続けていること。売却するとビザの前提がなくなります。健康診断・生体認証のため、申請時に一度は渡航が必要です。

費用は家族1人あたり別途5,000〜7,500AED程度が目安。金額・日数は申請経路や時期で変わります。

③ 買い方別:いつ、どのビザを申請できるか

同じ予算でも、「オフプランか完成物件か」で申請できるタイミングが変わります。

🏗️

オフプラン × 200万AED以上

頭金(10〜20%)を払ってOqoodに登録された時点でゴールデンビザの申請対象。完成を待たずに10年ビザを持てるのは、2026年2月の改定で生まれた大きな利点です。買い方ガイドのステップ8がこの段階にあたります。

🏗️

オフプラン × 200万AED未満

建設中はビザの対象外。完成してタイトルディードが発行されると、2年の投資家ビザを申請できます(ドバイ・単独名義なら金額の下限なし)。複数の物件を合算して200万AEDに届けば、ゴールデンビザの対象になります。

🔑

完成物件 × 200万AED以上

名義変更が終わり、タイトルディードを受け取ればすぐゴールデンビザを申請できます。ローン付きでも、銀行の同意書があれば対象です。

🔑

完成物件 × 200万AED未満

ドバイなら単独名義であれば金額を問わず2年の投資家ビザの対象。夫婦の共有名義は持分を合算でき、それ以外の共有は各自40万AED以上が条件です。

ビザが第一の目的なら「今」要件を満たす物件を。「180〜190万AEDの物件を買い、200万AEDに値上がりしてから申請する」という計画はおすすめできません。そこまで上がるかは誰にも分からず、ビザの要件も変わり得るためです。最初から200万AED以上(または合算で200万AED以上)になる組み方が堅実です。
ご自身の予算がどのビザに届くかは、投資ガイドの「ビザ対象かチェック」ポートフォリオ(複数物件の合算判定)で確認できます。

④ 申請の流れ(不動産でゴールデンビザを取る場合)

不動産で取る場合、必要書類はとてもシンプルです。タイトルディード(権利書)またはOqood(仮登記の証明)と、パスポートが基本。健康診断と生体認証のために、一度はドバイに行く必要があります

渡航前に「仮申請」顔写真と権利書(タイトルディード/Oqood)などを先に提出し、対象になるかの確認を受けます。ローン付きの物件は銀行の同意書(NOC)、オフプランはデベロッパーの書類が加わります。
ドバイに渡航 → 健康診断仮申請が通ったら渡航し、健康診断(血液検査・胸部X線)を受けます。
ビザの発給(約1日)健康診断のあと、およそ1日でビザが発給されます。
エミレーツIDの登録(2〜3日で発行)指紋とサインを登録すると、2〜3日でエミレーツID(UAEの身分証・居住許可証を兼ねる)が発行されます。
SIMカード → 銀行口座の開設SMS認証用に現地のSIMカードを作り、銀行口座を開設します。ネット銀行は早く、大手銀行は書類と時間が多めにかかります。
期間の目安:ビザの取得だけなら最短1週間、銀行口座の開設まで含めて最短2週間。9割以上の方は3週間ほどで完了しますが、祝日や書類の不備で延びることもあるため、滞在日程には余裕を持たせてください。

売却・買い替えのときの注意 ― ビザは物件に「紐付く」

不動産で取ったビザは、その物件とセットで管理されます。出口(売却)を考えるときに効いてくるポイントです。

🔗

売る前に、ビザの手当てが必要

ビザに紐付いた物件は、先にビザを「保留」または「キャンセル」してからでないと売却できません。複数物件を合算して取った場合は、合算したすべての物件が紐付きます。

買い替えは「約1か月」が勝負

同等以上の物件に買い替えるなら、申請により約1か月の保留期間があり、その間に新しい物件を購入して紐付ければキャンセルせずに済みます。日程がタイトなので、最初から段取りを組んでおく必要があります。

買い増してから切り替えるのは簡単

いまの物件を持ったまま新しい物件を買い、ビザの紐付け先を新物件に切り替えるだけなら問題ありません。ビザを切らさずに入れ替えたい場合はこの順番が安全です。

⑤ ビザを持つと何が変わるか

🪪

エミレーツIDが手に入る

UAEの身分証。携帯電話・電気水道(DEWA)の契約に必要で、銀行口座も選べる銀行・口座の種類が一気に広がります(口座自体は非居住者でも開設できる銀行があります)。セカンダリー(中古)の購入手続きもぐっと楽になります。

🏦

住宅ローンの条件が良くなる

非居住者の借入は物件価格の50〜60%程度が上限ですが、居住ビザがあると頭金20%〜まで緩和されます。→ ローン試算

👨‍👩‍👧

家族を呼べる

配偶者・子どもを自分のビザで帯同でき、現地の学校にも通えます。ゴールデンビザなら条件付きで両親も対象です。→ 移住・生活コスト

🚗

運転免許を切り替えられる

日本の運転免許は、試験なしでUAEの免許に切り替えられます(翻訳証明とエミレーツIDが必要)。

✈️

出入国が楽になる

居住者は空港のスマートゲートを使えます。ゴールデンビザは長く日本にいても失効しないため、「年に数回行く」使い方でも維持できます。

🏢

事業の選択肢が広がる

ゴールデンビザはスポンサーが不要で、就労や法人の設立も可能。居住者になると現地の証券口座も開けるようになり、将来の移住・事業展開の足場になります。

⑥ 不動産以外で居住ビザを取る方法

予算や目的によっては、物件とは別のルートのほうが合うこともあります。

ルート期間主な条件向いている人
法人設立(投資家ビザ)2年フリーゾーンまたはメインランドに会社を設立し、その会社からビザを発給。物件の購入は不要。設立はオンラインで完結(ビザ発給と口座開設は渡航が必要)事業を行う人/200万AED未満のオフプランを買い、完成前から居住ビザがほしい人
グリーンビザ5年スポンサー不要。高度人材(月収1.5万AED以上が目安)やフリーランス(年収36万AED以上が目安)専門職・フリーランス
リモートワークビザ1年UAE国外の会社に勤めたまま居住。収入証明と医療保険が必要日本の仕事を続けながら試しに住みたい人
就労ビザ2〜3年UAEの雇用主がスポンサー現地で就職する人
家族ビザスポンサーと同じ居住者が配偶者・子どもを帯同(両親は収入要件あり)家族で移住する人
🏝️

フリーゾーン法人

UAE国外向けの事業(オンライン等)や、「まず居住ビザがほしい」方に多い形。設立費・維持費が安く、手続きが早いのが利点で、約12,500AEDから設立できるフリーゾーンもあります。

🏙️

メインランド法人

UAE国内で本格的に事業をするならこちら。できる事業の幅が広い一方、費用は実費で2〜3万AED以上が目安です。

法人ルートの注意:最初に「どのライセンスにするか」「フリーゾーンかメインランドか」を決めることが重要です(後からの変更は簡単ではありません)。また、会計と税務申告は必須で、税金がかからない場合でも申告をしないとペナルティの対象になり得ます。
ゴールデンビザには不動産以外の入口もあります(10年:公共投資200万AED以上・卓越した専門人材・優秀な大学卒業生など/5年:起業家など)。不動産で取る場合は10年、と覚えておくと分かりやすいです。
観光・下見での入国:日本国籍の方は、到着時に30日間の滞在許可(1回に限り30日延長可)が出るのが基本です。入国時の案内が異なる場合があるため、滞在可能日数は入国時にご確認ください(在ドバイ日本国総領事館の案内による)。

⑦ よくある誤解と注意点

⚖️

ビザ=日本の非課税、ではない

ビザを取っただけでは日本の非居住者になりません。生活の本拠がどこにあるかで判定されます。日本に住み続ける限り、家賃・売却益は日本で課税されます。→ 投資ガイド(税制)

🔁

物件を売るとビザの前提がなくなる

不動産ビザは所有の継続が条件で、ビザは物件に紐付きます。売却・買い替えの段取りは上の「売却・買い替えのときの注意」を参照。

🛂

永住権・市民権ではない

ゴールデンビザは「10年の居住許可(更新可)」であり、永住権や国籍ではありません。条件を満たし続ける限り更新できます。

📅

2年ビザは180日ルールに注意

2年の投資家ビザは、連続180日を超えてUAE国外にいると失効します。日本在住のまま持つなら、半年に1回は入国する前提で。ゴールデンビザにはこの制限がありません。

🩺

医療保険は自分で入る

不動産ビザは雇用主がいないため、医療保険を自分で手配します(ビザの申請・更新の条件)。

📝

制度は頻繁に変わる

2026年だけでも2回の大きな改定がありました。本ページは一般的な整理であり、申請の可否は審査で決まります。申請前に最新の要件をご確認ください。

よくある質問

ビザがなくてもドバイの不動産は買えますか?
買えます。不動産の購入に居住ビザは不要で、日本に住んだままパスポートだけで購入・登記できます。ビザは「買った後に、希望すれば申請できるもの」です。購入のために先にビザを取る必要はありません。
いくらの物件を買えばビザが取れますか?
10年のゴールデンビザは合計200万AED以上(複数物件の合算可)。2年の不動産投資家ビザは、ドバイでは2026年4月に単独名義の最低額(旧75万AED)が撤廃され、完成済みの物件を単独名義で所有していれば金額を問わず申請対象になりました(共有名義は各自の持分40万AED以上)。いずれも審査があり、要件は変更されることがあります。
オフプラン(建設中)の物件でもビザは申請できますか?
ゴールデンビザは申請できます。2026年2月の改定で「50%支払い済み」の要件が撤廃され、200万AED以上の物件なら頭金を払ってOqood(仮登記)に登録された段階から申請対象です(DLDの評価額が基準・デベロッパーのNOC等が必要)。一方、2年の投資家ビザとリタイアメントビザは完成してタイトルディードが発行された物件のみが対象です。
ローンで買った物件でも対象になりますか?
なります。ゴールデンビザは2026年2月の改定以降、支払い済み額ではなく物件の評価額で判定され、ローン付きの場合は銀行の同意書(所定の書式)を提出します。2年の投資家ビザもローン付き物件で申請できますが、銀行のレター等の追加書類が求められます。
ビザを取れば日本の税金はかからなくなりますか?
ビザの取得だけでは変わりません。日本の非居住者になるかどうかは、住民票の有無ではなく「生活の本拠がどこにあるか」という実態で判定されます。日本に住み続ける場合、UAE不動産の家賃や売却益は日本で課税されます。移住を視野に入れる場合は、事前に税理士へ相談してください。
物件を売ったらビザはどうなりますか?
不動産を根拠にしたビザは、対象物件を所有し続けていることが前提です。ビザに紐付いた物件は、先にビザを保留またはキャンセルしてからでないと売却できません。同等以上の物件に買い替える場合は約1か月の保留期間内に新物件を紐付ければ継続でき、いまの物件を持ったまま買い増して紐付け先を切り替えるのは問題ありません。出口戦略はビザの要否と一緒に考えてください。

ビザまで見すえた物件選びを、日本語で

「この予算でゴールデンビザに届くか」「家族も帯同したい」「法人設立とどちらが良いか」——物件のご提案から購入後のビザ申請のサポートまで、日本語でご相談いただけます。

無料で相談する →
出典と確認日。ドバイ土地局(DLD)の投資家ビザ案内(2026年4月改定:単独名義の最低額撤廃・共有名義40万AED・手数料AED 10,212.50)、UAE政府公式ポータル(u.ae)のゴールデンビザ・居住ビザ案内、GDRFA/ICPの運用(2026年2月:ゴールデンビザの支払い済み額要件の撤廃)、在ドバイ日本国総領事館(到着時の滞在許可)。ゴールデンビザの費用・日数・手順は、実際の申請サポート事例に基づく2026年時点の目安です。本ページは情報提供を目的とした一般的な整理であり、法務・税務の助言ではありません。