オフプランとは|仕組み・支払い・リスクをデータで解説

最終更新 2026-08-28/出典:Dubai Land Department(Dubai Pulse オープンデータ)の全件集計

ドバイで物件を探すと、必ず「オフプラン(off-plan)」という言葉に出会います。建設中、あるいはまだ着工していない物件を、完成前に買う取引のことです。DLDの全件データでは直近12か月の住宅売買の72.9%がオフプランで、いまのドバイ市場ではこちらが主流です。仕組みと、支払いの流れ、注意点を整理します。

直近12か月のオフプラン比率72.9%住宅売買 177,303件のうち 129,217件
2025年のオフプラン比率68.5%190,882件のうち 130,826件
購入時の諸費用約4〜5%プライマリー(デベロッパー直接)の場合
ゴールデンビザの基準AED 200万Oqood登記の段階から申請可能

まず用語を2つの軸で整理する

混同されやすいのですが、「誰から買うか」と「建物の状態」は別の軸です。

プライマリーセカンダリー
誰から買うかデベロッパーから直接いまの所有者から(仲介経由)
典型的な物件の状態多くはオフプラン(未完成)多くは完成済み
ただし例外もある完成した在庫をデベロッパーが直販することもあるオフプランの契約を完成前に転売することもある(アサインメント)
諸費用の目安約4〜5%(仲介手数料は原則ゼロ)約6〜7%(仲介手数料2%+VATが必ずかかる)

「プライマリー=オフプラン」と等号で覚えると、完成在庫の直販やオフプランの転売に出会ったときに混乱します。2軸で捉えてください。

なぜオフプランが主流なのか

理由は買い手側と売り手側の両方にあります。買い手から見ると、頭金10〜20%を入れれば残りは工事の進捗に合わせた分割で払えるため、手元資金の拘束が小さく、複数物件に分散しやすい。完成前の価格で新築を取得できるため、完成までに市場が上がれば含み益になります。仲介手数料が原則かからず、諸費用が4〜5%に収まる点も効きます。

デベロッパー側から見ると、完成前に販売することで建設資金を確保できます。この資金はエスクロー口座で管理され、工事の進捗に応じてしか引き出せない仕組みになっています。

結果として、DLDの登録データでは2025年に130,826件、直近12か月では129,217件がオフプラン取引となり、完成物件の取引を大きく上回っています。エリアによっては9割近くがオフプランというところもあります。

購入から引渡しまでの流れ

  1. 物件の選定と申込/人気プロジェクトは販売開始と同時に売り切れることがあります。頭金の支払いはSPAやOqood登記を待たず、申込の段階から始まるのが一般的です。
  2. SPA(売買契約書)の締結/支払いスケジュール、完成予定時期、遅延時の扱いを確認します。
  3. Oqood登記/完成前物件の権利をDLDに登録します。この時点で200万AED以上ならゴールデンビザの申請が可能です。
  4. 分割金の支払い/工事の進捗に応じて支払います。カード払いはほぼすべてのデベロッパーが対応しており、VisaとMastercardは問題なく使えます。American Expressは非対応のところが多めです。仮想通貨に対応するデベロッパーもあります。
  5. 完成・残金精算/完成の連絡を受けて残額を精算します。
  6. スナッギング/内装や設備の不具合を洗い出して補修を求めます。残金精算とほぼ同時か、その後に行います。
  7. 引渡しと運用開始タイトルディードの発行前でも、引渡し後はOqoodのまま賃貸に出せます。引渡し後も分割払いが続くポストハンドオーバーの場合は、完済までタイトルディードは発行されず、Oqoodのまま運用します。

知っておくべきリスクと対策

オフプランの弱点は明確です。完成までは賃料がゼロで、その間も分割金の支払いは続きます。工期が延びればその期間が伸びます。最悪の場合、プロジェクトが中止になることもあります。

対策は3つです。実績のあるデベロッパーを選ぶこと支払った資金がエスクロー口座で管理されているかを確認すること遅延しても資金繰りが回る計画にしておくこと。中止時のエスクローからの返還の仕組みや、過去の市場サイクルについては、リスクのページで詳しく扱っています。

完成物件と、どちらを選ぶか

これは目的次第です。値上がり益を狙いたい、資金を分散して入れたい、新築の設備が欲しい、という場合はオフプラン(多くはプライマリー)が噛み合います。逆に、すぐに家賃収入が欲しい、現物を見てから決めたい、完成リスクを取りたくない、という場合は完成済み(多くはセカンダリー)が噛み合います。

どちらが優れているという話ではなく、いつお金が入り、いつお金が出ていくかの形が違うだけです。ご自身の資金計画に当てはめて比べてください。

実際の取引データでエリアを比べる

エリアごとの売買件数・オフプラン比率・成約価格の中央値を、DLDの全件データで確認できます。

エリア別の売買データを見る →
個別のご相談・投資家向けレポートのご請求

ご予算や検討中のエリアをお書き添えいただければ、DLDの一次データをもとに具体的にお答えします。不動産エージェントの方からのお問い合わせも承ります。

資料請求・お問い合わせ →

次に見るページ

よくある質問

オフプランとは何ですか?
建設中、またはまだ着工していない物件を完成前に購入する取引のことです。デベロッパーから直接買うのが一般的で、頭金10〜20%を入れて残りを工事の進捗に応じて分割で支払います。DLDの全件データでは、直近12か月の住宅売買の72.9%がオフプランでした。
オフプランの購入にかかる諸費用はいくらですか?
デベロッパーから直接買うプライマリーの場合、DLD登録料4%を含めて約4〜5%が目安です。仲介手数料が原則かからないためです。いまの所有者から仲介経由で買うセカンダリーでは、仲介手数料2%+VATが必ずかかるため約6〜7%になります。海外から購入して現地口座がない場合は、マネージャーズチェック発行の代行手数料が別途1%程度かかることがあります。
オフプランでもゴールデンビザは取れますか?
取れます。2026年2月の改定で「50%以上支払い済み」の要件が撤廃され、DLD評価額200万AED以上であれば、頭金を支払いOqood登記をした段階で申請できるようになりました。ただし審査があり要件は変わり得るため、申請時点の最新条件をご確認ください。
オフプラン物件は完成前に売れますか?
デベロッパーが定める支払い比率(多くは30〜40%程度)に達していれば、契約上の権利を第三者に譲渡するアサインメントという形で転売できます。デベロッパーのNOC取得と手数料が必要です。この取引はセカンダリーに分類されます。
引渡し前に物件を賃貸に出せますか?
引渡し前は出せません。引渡し後であれば、タイトルディードの発行前でもOqoodのまま賃貸に出すことができます。引渡し後も分割払いが続くポストハンドオーバーの場合も、完済までOqoodのまま運用します。